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2013年12月 1日 (日)

新鋭短歌シリーズ出版記念会 日本出版クラブ会館

終わりと始まり。

これは11/30のお話
東京は神楽坂で開催された新鋭短歌シリーズ出版記念会に参加してきました。
これは福岡の出版社書肆侃侃房さんがはじめられた短歌シリーズ。
今年の五月から隔月で三冊ずつ、合計十二冊の歌集が出版されることになっています。(シリーズ第四陣は今月上旬発売です)
この日は午後一時より出版記念として三部構成のトークセッション、午後五時半より立食形式の懇親会が開かれました。

トークセッションは次のように展開されました。
第一部はシリーズの監修を担当された加藤治郎さんと東直子さんに加えゲストに光森裕樹さんをお迎えして「歌集を出すかもしれないあなたへ」という題で行われました。
それぞれ第一歌集を出版した時期が80年代、90年代、2000年代ということもあり、第一歌集を出すプロセスの変化を踏まえながら第一歌集を出す意味を問い直す時間だったと思います。
今の時代に「若手」にカテゴライズされる人たちにとって、このトークセッションでの光森裕樹さんの発言には注目すべき点がたくさんあったのではないかと思います。以下レジュメや発言から一部抜粋。

 ・自費で歌集を出すことについて(出すこと以外の)挑戦をしてほしい
 ・出版のためのコスト以上に得るものがあるかを考えてほしい
 ・出版するときはすべて一人で考える必要はない

下地として光森さんの自費出版の経験談を踏まえたものになりますが、とくに自費出版の場合、百万から百五十万ほど費用がかかるそうなので、そのコスト以上に自分自身にも得られるものが果たしてあるかを考えてほしいと。さらに、出す際には一人では到底出来ることではないので短歌の分野で頼れる人、出版のあれこれについて頼れる人などに相談してほしいということも話題に出ました。

第二部は「短歌を遠くへ届けたい!」というトークセッション。
堀合昇平さんを進行役に田中ましろさん、陣崎草子さん、木下龍也さん、嶋田さくらこさんによるこれまでとこれからの活動についてお話しいただきました。
一番最初にましろさんが提示した短歌を詠まない43人に聞いたアンケートの結果は切り口がましろさんらしいと思ったと同時に短歌のイメージがご認識されていることを痛感させられるものだったと思います。
これを踏まえて、ましろさんのこれからはうたらばやつながった若い歌人たちが結社に接触できる流れを作っていきたい、ということでした。

陣崎さんは絵本作家でもある方で、ダ・ヴィンチで連載中の「短歌くださいイラストも描かれている方です。非常にご自分の世界と言葉についての感覚をお持ちでした。言葉が持つエネルギーや情報量を扱う時には時に短歌という形態をあきらめることも必要という意見も出てきました。

木下さんは出版後も各媒体に投稿されている理由を野球の打席数にたとえ打席に上がれるチャンスがあるならば立ち続けたいとお話しされており、これまでもこれからも変わらない姿勢であることを強調していました。

さくらこさんは、今回加藤治郎さんに監修いただいたわけですがこれが誰かに教わった初めてのケースであり、これがご自身の自信と安心感につながったというお話がありました。もちろん、うたつかいにも言及があり、輪転機さんが頑張ってくれる限り続けていきたい旨を宣言されていました。

第三部は岸原さやさんを進行役に、斎藤真伸さん、鯨井可菜子さん、望月裕二郎さんによる「新鋭短歌シリーズの歌を読む」トークセッション。
この時間では登壇者の読み方の個性が存分に発揮させていたと思います。
鯨井さんの考察の切り口(西野カナやちはやふるを引っ張ったり)に引っ張られたと思えば斎藤さんの的確にポイントを押さえた読みがあり、望月さんが一首評であげた歌は時折会場が笑ってしまう(注:非常にまじめな評であるからこそ)一幕も。
駆け足だったとはいえ、切り口の一つを提示していただけたと感じることはできたでしょう。

この後、逝去後このシリーズで新しく歌集が出された笹井宏之さんのお父様である筒井孝司さんから笹井さんの短歌に関する現状について少しお話がありました。笹井さんが書肆侃侃房で歌集を出していなければ、今回のお話はなかったと思います。

その後の懇親会では久しぶりに薫智大介さんとお話したり、そうかと思えば今回のスタッフの方の何人かとお話させていただいたりとゆったりと濃い時間を過ごさせていただきました。

今回の出版記念会の中で改めて第二弾に関して発表があり、公募すること、その内容も発表されました。
自選三十首で歌集未収録であれば、既発表でもかまわないということはネット上で活動している方に大きく配慮した形だと思います。
これを機により多くの歌人さんが挑まれることを願っています。

非常に駆け足ではありますがイベント自体の振り返りをさせていただきました。

当日お話させていただきました皆様、本田響乃さんをはじめスタッフとして活動された本田組の皆様、本当にありがとうございました。
そして、改めて歌集を出版された十二名の歌人様、監修の加藤先生、東先生、書肆侃侃房様に最大級の感謝を。

拙いレポートですが、これにて終わらせていただきます。
お読みいただきありがとうございました。

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