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2010年6月 4日 (金)

三月のうた

トーヤ名義で参加している短歌サイト「うたのわ」で三月に詠んだうたの一覧です。

次の記事では歌について少しお話もします。

いいな、と思ううたがありましたらコメントしたり、連絡した上で使ってください。

刻々と近づいている三月は二月以上にあっという間で
流行も自然も一つの環を描く逃れられない生きるものなら
嬉々として話してくれた小説を読んでないけどまだ覚えてる
十分は光のように過ぎてった飲み込んでいた(きみがすきです)
火曜日はいつも嵐が吹き荒れる今日は凪いでる不気味なほどに

あちこちで人は呟く海の中仲間を探すさかなのように
立ち位置を形態ごとに変えてゆくブログはきっと読書記録に
見た方がふとしたときに思い出す歌が詠めればいいなと思う
文学や文芸という枠組みが変化している平積み文庫
落とすより天に登れば変わるかな朝の青空溜め息ついて

「練習は嘘をつかない」いつの日かお立ち台でも出てきそうです
歌姫の最初の歌で舞い上がれ数時間でも心も身体も
詠み続く期待と不安を併せ持ち過去の自分を越えられる日を
もしきみが、ここにいるならそれでいい偶然じゃない偶然だから
つかめない光も闇も明日さえも伸ばし続けてつかむのは空

美しく手入れされてる花だけに価値があるとは思わないでよ
生まれつきほぞであるから私は一人だけでは動けやしない
カタカナじゃバランス悪いと思うけどひらがなにしても何かが違う
繰り返しボタンを押して掬い上げ割り切りつかぬ思いを秘める
ふたご座の名前のついたあの曲を怖い夢見た翌朝に聞く

もうきっと交わることのない二人平行線も姿は見えて
ぼろぼろの毎日だっていつの日かその日の色を放ちだすから
時は過ぎ変わりゆくものありけれど止まったままの私の時間
もう二度といけないでしょう大判の書籍を包んだブックカバー
秘めている想いを読み取る余白からその物語十人十色

最高の桜を今年見るためにランナーズハイで過ごせよ七日
今だけを切り取り残す武器を持つ写真のように百四十字
控え目な甘さのクッキーお返しで春を届けるストロベリーティ
切なさと危うさが同居する少女キャンバスの前あなたを映す
未来などいつ何時も獣道歩けるけれど険しい険しい

根を張れば関わる人の大半は小、中、高のどこかの先輩
黒電話、給水塔に信号機存在残せ二十代たち
期せずして隣りの席が空いていて見上げてすぐにイヤフォン外す
ダイソンの掃除機ならばそれきっとめちゃ気持ち良く吸い取るんちゃう?
手の中で収まらないからおもいのねもっと大きな箱に入れよう

何人も雇っているの小人さんうたのわ担当トーヤといいます
この名前、使わないだろ?と思ったら探せないほど使われていた
詠み続け広がっていくものがありできたその輪は正しくうたのわ
うずたかく荷台に積まれどこへいく引退ではなく酷使の二輪
シンデレラタイムを命名した君のメールはアドレス変更通知

ちょっとだけかかりの悪いエンジンでセルモーターはあなたで回す
ランダムで曲を回そうiPod今日は三月九日だから
呟きでためていくなり短歌たちお蔵入りでもゆるしてね、ごめん
微速でも細々とでも詠み続け過去の自分を超えた十日
どの顔を見せてただろう貴女には私はどんな顔を見たのか

薄黄色差し込む光が狂わせる今日の仕事と感じる時間
無制限三本勝負勝敗は一勝二敗でトーヤは負けて
昇るなら明日になるなお願いだ一気に来週末まで昇れ
アナログとデジタルの生む時間差で輪唱になるマツケンサンバ
明日の朝どんな自分でいられるか今日は本当に寝られるだろか?

夏の日が連れさっていく恋でした今は地球と月の距離で
溶けてそうな音を流して走る今日期待と不安と不安と願い
つつがなく初日を終えて一息も翌日はより長丁場なり
重大なトラブルもなく二日間駆け抜けました犬山の町
背中から響く中世音楽に抱かれている日曜の午後

二つずつ口に入れてるはずなのにあっという間に消えるげんこつ
読んでない本を紹介することは意外と簡単なんだなぁ、本と
身に纏う空気に惹かれ右隣自然とそこにいられるような
独りきり我が家を満たす音楽もこのときばかりは好きに勝手に
「久しぶり。どっか行ってた?」「犬山で土日イベントやってたんです(苦笑)」

日常に戻れぬ頭ふわふわと今日と明日は独りのおうち
(また今度ここのお店でお茶しましょ)貴女が行って頭によぎる
出来心お腹は余裕たっぷりで頼んでみたりメガの牛丼
一つした君の名前を見つけたら一つうえには僕の名前が
気まぐれな季節が人を振り回す春の行く先定めぬように

一日を終える時間を共にする大事な相棒科学の耳栓
初聴きはいつも目を閉じ音よりも声より歌詞に耳を傾け
また一つ動き出したる歯車に風を呼び込む油一刺し
私は人間であり日本人意識させたるサッカーコラム
誰よりも働き者の君だから疲れたまってパンクしたのね

短歌にもつぶやくことも許さない濁った想い話してもいい?
明日の朝、自分ひとりの楽しみがここにあるから今日はおやすみ
少しずつ見えてる星も少なくて冬の星座に別れを告げる
おまつりと非常事態で創られた言葉以上に重い「先週」
幾重にも和紙で包んでみましたが着色すればありふれたもの

足しげく通っていますコンビニの苺のスイーツまだかまだかと
毎日がサプライズなり歌詠めばこの歌いいねがあちこち響く
語り合う最近読んだ本のこと飛躍しまくる話題とともに
二十年前の記憶がさかのぼるここにあったかマリーンプラザ
スイーツとパスタの店で花咲かすガールズトークがBGMに

満載の鞄につめて家路着くさんどされてたとりたまサンド
切なさを活字で包む世界なり全作品を一枚ください
気まぐれも度が過ぎますよだからもうやめてねお願い笑い泣きはさ
シャッターに並んでいますお父さん輪に入りたいミニチュアダックス
扱えぬ本もあります新古書店線引きされるバーコードかな

この次に二人で行きたい店を知るその名もずばり「ビストロ猫」
関わっただけで切りたくない縁をいくつもいくつも育てていこう
一列に色とりどりのわんこたち彩となる本町通り
今生の別れじゃないと信じてるだから言わない「さよなら」だとは
一皿が百円だから気がつけば積みあがってる二十枚ほど

気がつかぬ春の足音母親に教えてもらう「咲いてるね、桜」
半日の時間をかけて行ったこといい思い出ともう言えないか
前線の北上よりも近き春出会いと別れが教えてくれた
雨模様今朝読みたくなった小説は「三月は深き紅の淵を」
僕たちの時代は瓶で飲んでいた今の給食何が出てるの?

ひんやりとした手触りも魅力的一気飲みした瓶のラムネを
「今日だけは降り続いて」と呟いた涙の出ない僕の代わりに
うましもの持参で月を見に行こうオランダみたいな風車の前で
自分から言い出すなんてできないよ今日はどこにもメールできない
この年になっても大人と思えずにもう子どもでもないというのに

詠むべきかやめるべきかと悩んでるひっそりと来た誕生日のこと
始まりと終わりの繋がる一日で二十六回この日をすごし
友人の記憶とやさしい気遣いにあったかくなる今日の終わりに
降り続く冷たい雨を受け入れて目を奪われる菜の花の色
四万の音楽つめた万華鏡全曲響く瞬間があるから

今月の三分の二は雨だった去年の今頃しまったヒーター
「きみの声、とっても素敵」と言われたら伝えてみたい「あなたが好き」と
引きずられ底へ底へと落ちていく俯いてても真っ暗な空
寒風に立ち向かうよう咲いている薄桃の色徐々に増してく
勢いで駆け抜けてった三月の本の祭りも明日でピリオド

雨上がり虹を見つけて走り出すもっと近くへもっと近くへ
美味しくて春を感じる今日の日はイベントすぎてこころいっぱい
一人乗るエレベーターで力抜けまだまだ終わり見えてこなくて
これがなきゃ一息つけるときでなし気泡となりゆく入浴剤よ
デザインというならデザインなんだろういきてる街もつくられるもの

土日とも食と人とで盛り上がり喜びという核に近づく
お隣にキャベツの追加運ばれていつも食べない私も食べる
閉じていた心の鍵を開け放つ春を取り込む 記憶とともに
身長があまり変わらぬ二人乗り貴女を背中全部で感じ
うららかな日差しに少し期待寄せだけど寒さがまた戻しゆく

このままでゆけば今年は雨知らず車山が桜とともに並んで
「三月にどかっと雪でも降るだろう」重ねた読みは嘘をつかない
イメージが先行してる気もするがどうやら僕は今月「リア充」
地続きの四月がやってくるのです見えない壁がせまってきます
離れても見えてる月が同じならどんな距離でもゼロと感じて

お誘いが一月ぶりにありまして金曜夜は音楽の雨
示されし時間をすべて音楽に無理と知っているiTunes
明日から年度変わるというけれどとりあえず今日何曜だっけ?
サヨナラを聞けない四時のFMは学生時代とともに過ぎ去り
書かれたる住所と名前と一言はあなたの顔を思い描いて

右がゆき左が来たり赤電車いかにうつらん幼子の目に
寒風に吹きさらされし両の手はいまだ季節を誤解しており

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